石川県の公民館職員研修で伝えた「人は聞き方が9割」:話したくなる場をつくるファシリテーションの第一歩とは?

こんなことで悩んでいませんか?
会議で発言するのは、いつも同じ人ばかり
「何か意見はありますか?」と聞いても、場がシーンとしてしまう
進行役を任されたけれど、うまく回せる自信がない
この記事でわかること:
石川県の公民館職員研修で杉本が伝えたかった「話したくなる場は、聴いてくれる人から始まる」というファシリテーションの考え方と、受講者の声から見えた手応えと課題がわかります。
石川県金沢市の株式会社できる(代表:杉本嵩龍)は、理念経営・組織開発の外部参謀です。レゴ®シリアスプレイ®と幸動力コーチングで、理念を現場の行動に変える組織づくりを支援しています。
先日、石川県の公民館職員専門研修で講師を務めました。今回はその振り返りです。講座を通して「いちばん伝えたかったこと」が本当に届いたのかを、アンケートの声をもとに正直に見つめてみます。
石川県の公民館職員専門研修で「ファシリテーション講座」を担当しました
講座タイトルは「人は聞き方が9割 できる!効果的なファシリテーション」でした。3時間の中で、次の順番で進めました。
Who(自分を知る):持ち味カードで、自分らしい関わり方に気づく
Why(なぜ場をつくるのか):レゴ®シリアスプレイ®を活用したワークで「地域の人が安心して話せる場があると、どんな地域になるか」を作品にする
How(聴く・問う・つなぐ):2分間の傾聴ワークと、3人1組のミニ・ファシリテーション
What(明日からの一歩):次の会議や地域活動で変える「One Action」を1つだけ決める
公民館は、地域の人が集まり、話し、つながる場所です。
職員の皆さんは、日々その「場」をつくっている方々です。だからこそ、技術の前に「何のために場をつくるのか」から考えてもらいたいと思いました。
では、その3時間で杉本がいちばん伝えたかったことは何だったのか。次で整理します。
杉本がいちばん伝えたかったこと:「うまく回す」より「話したくなる場」へ
ファシリテーションとは?進行の技術だけではありません
講座では、ファシリテーションを「人が安心して話し、考え、つながり、動き出せるように、場をととのえること」と定義しました。
司会のように「うまく回す」ことが目的ではありません。一人ひとりが「ここなら話してもいい」と思える場をつくることが、本当の役割です。
話したくなる場は、聴いてくれる人から始まる
そのための第一歩は、うまく話すことではありません。まず、聴くことです。
ところが私たちは、聞けている「つもり」になりがちです。
途中で話を遮る
すぐに答えを言う
自分の経験の話にすり替える
すぐにアドバイスする
どれも、よかれと思ってやってしまうことです。
しかし、それが相手の「話したい気持ち」を止めてしまうこともあります。
そこで講座では、「最後まで聴く」「責めない」「すぐ答えを出さない」の3つを意識して、2分間ただ聴くワークを体験してもらいました。
私はラジオパーソナリティを10年続け、わもん(黒帯6段)で「聴く」を学んできました。
それでも、「聴く」はいまだに奥が深いと感じています。技術というより、相手を信じて待つ姿勢なのだと思います。
では、この想いは受講者の皆さんに届いたのでしょうか。
伝わったのか? 受講者アンケートの声から振り返る
研修後、主催者の担当課長さんから「大変充実した研修となりました」とお礼のご連絡をいただきました。
「特に良いと思ったもの」という設問では、回答者6名全員が杉本の講義を選んでくださったそうです。
アンケートは午前の講座も含めたものですが、寄せられた声の一部をご紹介します。
「聴能力!聴く事がすごく大事なんだと改めて感じました。」
「会議等の開始前に時間配分を明確にした上で、人の話を最後まで聞く会議作りをして行こうと思った。」
「自己分析など実践しながらやれたので、とても得るものがあった。」
「場づくりには相手の声を引き出し、参加者同士の対話を生み出すためのさまざまな技があることを知りました。来月の文化祭や今後の行事でも、校下のまちづくりに繋がることを意識して活かしていきたい。」
「まちづくりに役立てたい」「仕事に活かせる内容でよかったです」
「聴く」は、まっすぐ届いていた
「聴く」という言葉が、何人もの方から自分の言葉で返ってきました。
「最後まで聞く会議づくりをしたい」という声は、まさに講座の最後に決めてもらった「One Action」そのものです。
「まちづくり」という言葉が出てきた
「文化祭」「校下のまちづくり」など、具体的な現場の言葉が出てきたのもうれしいことでした。
Why(人が話せる場が地域を元気にする)が、それぞれの現場とつながった証だと感じています。
正直な振り返り:「問う・つなぐ」はこれから
一方で、アンケートで最も多く挙がったのは「聴く」でした。
深める質問・拡げる質問、そして「困ったら場に返す」といった内容は、まだ言葉としては出てきていません。
もちろん、それでいいとも思っています。
まず聴けるようになれば、問いは後から自然に生まれるからです。
ただ、講師としては「問う・つなぐ」までしっかり持ち帰ってもらえる工夫を、次回に向けて考えたいと思います。
この「聴く」から始まる場づくりは、実は公民館だけの話ではありません。
会社の会議や1on1にもそのまま使える「聴く」ファシリテーション
石川県内の中小企業の経営者や管理職の方からも、「会議で部下が話さない」という相談をよくいただきます。
そんなとき、リーダーほど難しいのが「すぐ答えを出さない」ことです。
経験があるからこそ、つい先に正解を言ってしまう。その結果、部下は「どうせ答えは決まっている」と感じて、口を閉ざしてしまいます。
講座でお伝えした「困ったら、場に返す」も、リーダーにこそ届けたい言葉です。「どう進めましょうか?」とみんなに聞いてみる。全部をひとりで背負わなくていいのです。
私自身、家業の経営に携わっていた頃は、すべてを自分で決めなければと思い込んでいました。
あの頃に「場に返す」ことを知っていたら、と今でも思います。聴いてくれる人がいる場では、人は自分で考え、動き出します。それが、幸導力の土台だと考えています。
よくある質問(FAQ)
ファシリテーションとは、簡単に言うと何ですか?
人が安心して話し、考え、つながり、動き出せるように場をととのえることです。
会議をうまく回す司会の技術だけでなく、「ここなら話してもいい」と思える雰囲気をつくることが中心になります。
会議で誰も話さないときは、どうすればいいですか?
まず「聴く人」を増やすことから始めるのがおすすめです。
最後まで聴く、否定しない、すぐ答えを出さない、の3つを進行役が意識するだけで、場の空気は変わりやすくなります。それでも止まってしまったら、「どう進めましょうか?」と場に返してみてください。
公民館や自治体職員向けのファシリテーション研修も依頼できますか?
はい、ご相談いただけます。
株式会社できるは石川・富山・福井を中心に全国で、企業だけでなく公民館職員や地域団体向けの研修も行っています。レゴ®シリアスプレイ®を活用したワークを組み合わせ、対話と体感を重視した内容でご提案します。
まとめ:
うまく話せなくても、聴くことはできる
ファシリテーターに「一つの正解」はありません。
話がうまくなくても大丈夫です。目の前の人の話を、最後まで聴くこと。そこから、話したくなる場が始まります。
一人ひとりの対話が、会社や地域を少しずつ動かしていく。今回の研修で、そのことを改めて受講者の皆さんから教えてもらいました。信成万事。信じて聴くことから、はじめていきましょう。
最後まで読んでくださったあなたへ
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
もし今、
人や組織のことで、ひとりで抱えている悩みがある
頑張っているのに、どこか空回りしている感じがする
「このままでいいのか」と、ふと立ち止まりたくなる瞬間がある
そんな感覚が少しでもあるなら、
それは変化のタイミングが近づいているサインかもしれません。
まずは軽く話すだけで大丈夫です。
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「話してみて、違うと思ったらそれでOK」です。
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O Sole Mio! いつも心に太陽を!
【著者プロフィール】
幸動力コーチ 杉本 嵩龍(すぎもと たかたつ)
株式会社できる 代表取締役。
「人と組織が幸せに働き続ける未来をデザインする」をミッションに、
脳科学(RAS®)・レゴ®シリアスプレイ®・コーチングを組み合わせた
対話と体感を重視した支援を行っています。
延べ200社・4,000名以上の経営者・管理職・チームと向き合ってきました。
44歳での会社整理という挫折と、ゼロからの再出発を経験したからこそ、
経営者の孤独や、決断し続ける苦しさに、きれいごとなく寄り添えます。
現在は金沢市山間部・牧山町でヤギと猫に囲まれながら暮らしています。



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