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石川県の中小企業経営者が「チームがまとまらない」と感じたときに知ってほしいGoogleの答え

  • 7月24日
  • 読了時間: 7分


「優秀な人材は揃っているのに、チームとして機能していない気がする」


「メンバーの相性が悪いのかと、人の配置ばかり考えてしまう」


「心理的安全性が大事とは聞くけれど、結局何をすればいいのかわからない」


石川県・富山県・福井県の経営者や管理職の方と話していると、この3つは本当によく出てきます。


この記事でわかること。それは、Googleが数年かけて出した「生産性の高いチームの条件」5つと、そのうちどれが制度で作れて、どれが日々の振る舞いでしか作れないのかという話です。




Googleが5万人を調べて出した、意外な結論


プロジェクト・アリストテレスは、Googleが2012年から社内の約180チームを対象に行った大規模な調査です。


Googleが最初に立てた仮説は、私たちが普通に考えることと同じでした。


「優秀な人を集めればいい」


「気の合うメンバーを揃えればいい」


「同じ趣味や経歴の人でまとめればいい」。


ところが、データはこう示しました。


誰がチームにいるかは、ほとんど関係がなかった。


効いていたのは、そのチームが「どう振る舞っているか」でした。


メンバーの能力や属性ではなく、チームの中で交わされているやりとりの質。これが生産性を分けていたのです。


石川県の中小企業の現場に置き換えると、示唆は明確です。


人が採れないから成果が出ない、あの人がいるから空気が悪い——そう考えたくなる場面は多いのですが、手を入れるべきはもっと別のところにあるかもしれない、ということです。


では、具体的に何が効いていたのでしょうか。




生産性の高いチームにあった5つの要素


1.心理的安全性(Psychological Safety)


影響力が圧倒的に大きい第1位。他の4つの土台になっていると位置づけられました。

「こんなことを聞いたら無知だと思われないか」「これを指摘したら面倒な奴だと思われないか」——そう気にせずに発言できる状態のことです。



2.相互信頼(Dependability)


メンバーが期限内に、期待される品質で仕事をやり切ると互いに信じられる状態。



3.構造と明確さ(Structure & Clarity)


役割・計画・目標が明確であること。

誰が何に責任を持つのかが曖昧なままでは、チームは動けません。



4.仕事の意味(Meaning)


その仕事が、本人にとって個人的な意味を持っていること。

何に意味を感じるかは人それぞれです。経済的な安定かもしれないし、家族を支えることかもしれない。そこは揃える必要がありません。



5.インパクト(Impact)


自分の仕事が何かを変えているという実感。


この5つのうち、最も誤解されているのが1番です。


生産性の高いチームに必要な5つの要素を示す日本語インフォグラフィック。心理的安全性が1位で、握手や盾、会話する人物の図と説明文が並ぶ。

心理的安全性は「仲良しの職場」ではありません


北陸の管理職研修でこの話をすると、必ず出てくる反応があります。


「うちは和気あいあいとしていますよ」

「じゃあ、部下に厳しいことを言えなくなるということですか」


どちらも、少しずれています。


心理的安全性という概念を提唱したエイミー・エドモンドソン教授の定義は、「対人リスクを取っても罰されない、というチームで共有された信念」です。


つまり、言いにくいことが言える状態を指します。


仲が良いことと、意見の対立ができることは別ものです。


むしろ、和やかに見える職場ほど「波風を立てないこと」が優先されて、本当に必要な指摘が出てこないことがあります。


私は延べ200社・4,000名以上の経営者・管理職と向き合ってきましたが、「うちは風通しがいい」とおっしゃる会社ほど、現場に入ると別の景色が見えることは少なくありません。


では、この5つに実際にどう手を入れればいいのでしょうか。




北陸の管理職が明日から試せる、5要素への手の入れ方


上位2つは、制度では作れません


心理的安全性と相互信頼は、「今日から心理的安全性を高めます」と宣言しても生まれません。

これは日々の振る舞いの積み重ねでしか作れない領域です。



特に効くのは、上司側の3つの行動です。


  • 会議で、自分の失敗や分からないことを先に開示する(上司が弱さを見せて初めて、部下は安全だと判断します)


  • 提案に対して、すぐ評価判断を返さず、まず質問する(「それはいいね」も「うーん」も、どちらも評価です)


  • 指摘を歓迎した事実を、その場で見える形にする(「その視点はなかった、助かった」と言葉にする)



下位3つは、むしろ制度で作れます


構造の明確さ、仕事の意味、インパクトの実感。


この3つは、役割定義・目標設定・フィードバックの仕組みで具体的に手が入ります。


ここが実務上の大きなポイントです。


「発言が出てこない」という現象は、心理的安全性の問題に見えて、実は3番の構造の問題であることがかなり多い。


誰が決めるのか曖昧、提案したら言い出しっぺが実行責任者になる、改善しても評価されない。


この状態では、どれだけ「何でも言ってください」と伝えても発言は出てきません。


安全ではないのではなく、発言することが割に合わないのです。



チーム単位で測ってから動く


Googleはチームごとにアンケートを取り、5要素のどこが弱いかを可視化しました。


ここも重要な点で、全社平均ではなくチーム単位で見ること。

同じ会社でも、チームによって数値はまったく違います。



金沢での事例:作品にすると、言えることがある


石川県内のある企業で、レゴ®シリアスプレイ®を活用した研修を行ったときのことです。


管理職の方々に「今のチーム」を作品にしていただきました。


すると、複数の方が似たものを作りました。中心に大きな塔があり、周りの人がそれぞれ違う方向を向いている。


作品について語ってもらうと、こう出てきました。

「上を見ているだけで、隣が何をしているか知らないんです」と。


これは、会議で「チームの課題は何ですか」と聞いても出てこない言葉でした。


手を動かして作ったものは、その人の言葉ではなく作品の言葉になります。

だから安全に、本音を置くことができる。


私が脳科学(RAS®)とレゴ®シリアスプレイ®を組み合わせて対話の場をつくっているのは、この「見えているのに言えない」を動かすためです。


心理的安全性は、説明して理解してもらうものではなく、一度体験してもらう方が早いのです。




よくある質問(FAQ)


Q. 中小企業でも、Googleの研究結果は当てはまりますか?


むしろ規模が小さいほど、一人ひとりの発言の有無が業績に直結します。

5人のチームで1人が黙れば、それは20%の情報が失われるということです。大企業より影響は大きいと考えています。



Q. 心理的安全性を高めると、部下に甘くなりませんか?


むしろ逆です。

エドモンドソン教授は、心理的安全性と要求水準の高さは両立すると整理しています。

安全性が低く要求だけ高い状態が「不安の職場」、両方高い状態が「学習する職場」です。厳しさを下げる必要はありません。



Q. 石川県外でも対応してもらえますか?


石川・富山・福井を中心に、全国対応しています。まずはオンラインでの相談からでも大丈夫です。




誰がいるかではなく、どう関わるか


プロジェクト・アリストテレスが教えてくれるのは、シンプルなことです。


チームの成果を決めるのは、メンバーの顔ぶれではなく、その間で交わされているもの。

これは経営者にとって、希望のある結論だと思います。


人が採れない、優秀な人材がいない——そこで止まらなくていいということですから。


私は44歳で会社整理を経験しました。


当時を振り返ると、社員が言えなかったことは山ほどあったはずです。


能力の問題ではなく、私が「言える場」を作れていなかった。


それが今、この仕事をしている理由のひとつです。


信成万事。


まず信じるところから、チームは動き始めます。




最後まで読んでくださったあなたへ


ここまで読んでいただき、ありがとうございます。もし今、


  • 人や組織のことで、ひとりで抱えている悩みがある

  • 頑張っているのに、どこか空回りしている感じがする

  • 「このままでいいのか」と、ふと立ち止まりたくなる瞬間がある


そんな感覚が少しでもあるなら、それは変化のタイミングが近づいているサインかもしれません。


まずは軽く話すだけで大丈夫です。無理な勧誘や売り込みは一切ありません。「話してみて、違うと思ったらそれでOK」です。




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【著者プロフィール】

幸動力コーチ 杉本 嵩龍(すぎもと たかたつ) 株式会社できる 代表取締役。


「人と組織が幸せに働き続ける未来をデザインする」をミッションに、脳科学(RAS®)・レゴ®シリアスプレイ®・コーチングを組み合わせた対話と体感を重視した支援を行っています。延べ200社・4,000名以上の経営者・管理職・チームと向き合ってきました。44歳での会社整理という挫折と、ゼロからの再出発を経験したからこそ、経営者の孤独や、決断し続ける苦しさに、きれいごとなく寄り添えます。現在は金沢市山間部・牧山町でヤギと猫に囲まれながら暮らしています。

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