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[秘密]中小企業アドバイザーが今だから教える。火起こしから学んだ「人や組織に火をつける」7つのポイント


チームビルディング|研修|人材育成
火起こしから学んだ「人や組織に火をつける」7つのポイント

幸動力コーチ杉本です。


金沢の里山で暮らし始めて5年目の冬を迎えています。今年は例年にない大雪でした。

冬の寒さが厳しいときの楽しみは、テラスで薪ストーブで暖をとることです。

薪ストーブを使って暮らしを始めてみると、「火をつける」ことの難しさと、その奥深さに気づきました。



実はこの「火起こし」は、人や組織を育てたり、変革したりする際のプロセスに驚くほど似ていると感じます。ここでは具体的な焚き付けの場面を思い浮かべながら、それがどのように私たちの仕事やチーム作りに活かせるかを考えてみたいと思います。



 


薪の特徴を知る

針葉樹と広葉樹とは



薪には、大きく分けて針葉樹と広葉樹の2種類あります。


針葉樹はマツやスギのように葉っぱが針のように細長く、空に向かってまっすぐ育つものが多いのが特徴です。 広葉樹はサクラやクスノキなど葉っぱが平たく丸みがあり、樹形も横に広がり丸い形になります。



針葉樹の特徴


燃えやすく、短時間で炎を大きくします。

ただし、すぐに燃え尽きてしまい、持続性がありません。

中小企業でいえば、新人や若手社員が持つ「すぐに行動に移せる勢い」といったところです。



広葉樹の特徴


燃えるまでに時間がかかりますが、一度燃え始めると長時間安定して火を保ちます。

中小企業でいえば、勤めるベテラン社員や、じっくり取り組む重要なプロジェクトに似ています。



火起こしでは、まず針葉樹で火をつけ、十分に熱が回ったところで広葉樹を投入するのが基本です。この手順を間違えると、炎が消えたり、炉内が煙で充満してしまいます。

この流れが、人材育成や組織開発にも大いに通じることに気づきました




 


火起こしのプロセス


実際の薪ストーブでの火起こしを想像してみましょう。


着火の準備


小さな細枝や木の皮を組み、燃えやすい針葉樹の小枝をその上に配置します。さらに、火をつけやすくする着火剤を使い、慎重に火を灯します。



最初の炎を育てる


炉の中で炎が小さく揺れる状態。ここで気を抜くとすぐに消えてしまいます。慎重に酸素を送り、燃え広がるよう手を加えていきます。



火の広がりと温度の上昇


小枝が燃え尽きる頃に、少し太い薪を投入します。じわじわと火が広がり、炉内の温度が上昇します。



広葉樹の投入


炉内がしっかり温まったタイミングで、重くて火がつきにくい広葉樹を追加します。火の勢いが落ちることなく、安定した燃焼が始まります。



こうした一連のプロセスがうまくいくと、炎が炉全体を明るく照らし、ぽかぽかとした暖かさが周りに広がっていきます。


この流れは、人材育成やチーム運営でもそのまま当てはまります




 


火起こしと組織の人材育成:具体例で学ぶ7つのポイント



1. 燃えやすい針葉樹も段階を踏む必要がある


例えば、細い針葉樹の枝や薪の皮を燃やそうとしても、いきなり火をつけてもすぐに消えてしまいます。

そこで、最初に着火剤を使い、小さな枝に火をつけ、少しずつ大きな薪へと炎を広げる必要があります。これは時間のかかる繊細な作業です。


要点:

燃えやすい性格の人や、やる気のあるチームでも、小さな成功を積み重ねていくことが重要です。一気に大きな目標を押し付けても、火が消えてしまうことがあります。


実例 :

ある職場で、やる気のある新人が「大きなプロジェクトを任せてほしい」と言ってきたとします。

しかし、経験が浅い状態でいきなり重要な仕事を任せると、失敗して意欲を失うかもしれません。まずは小さなタスクを任せ、それを成功体験に変えた上で、徐々に責任の大きな仕事を与えていく。これが火を大きく育てるための「段階」です。




2. 複数の薪が熱を高め合い、火を大きくする


薪が1本だけだと、燃えるには燃えますが、十分な熱量を生み出すのは難しいです。複数の薪が近くにあることで、お互いの熱で火を加速させるのです。


要点:

人も同じ。仲間やチームとお互いに刺激し合うことで、成果を大きく育てることができます。


実例 :

私はある研修で、1人のリーダー候補生だけに重点的に教育を施しました。しかし、その人だけを育てても、周囲との関係が弱く、チーム全体の成果には結びつきませんでした。複数の人材が互いに刺激し合い、共に成長する場を作ることが重要だと実感しました。




3. タイミングを間違えると火が消える


炉内が十分に温まる前に広葉樹を投入すると、炎が弱まり、火そのものが消えてしまいます。広葉樹を入れるタイミングを見極めることが大切です。


要点:

重い課題や困難なプロジェクトは、適切なタイミングを見極めて与えることが大切です。


実例:

あるプロジェクトで、難易度の高い課題を早い段階でチームに課した結果、全員が混乱してしまいました。その時の教訓は、適切なタイミングで適切な難易度の仕事を与えることの重要性です。まずは「針葉樹」で火を安定させることが先決でした。




4. 燻る(くすぶる)薪は煙を撒き散らすだけ


炉内が低温のまま薪を入れると、火がつかずに燻り、煙が充満します。これが部屋中に広がると、空気が悪くなり、快適な環境が失われます。


要点:

目標が曖昧だったり、計画が不十分なプロジェクトは「燻る」状態になり、成果を上げるどころか周囲に迷惑をかける結果になります。


実例:

曖昧な指示でプロジェクトを進めた時、チームは混乱し、進捗は遅れ、ミーティングは言い訳の場になりました。目標が明確でないプロジェクトは「燻る」だけで、大きな成果には結びつきません。




5. 酸素(環境)の力が火を左右する


薪を燃やすには酸素が不可欠です。また、酸素を適切に送り込むことで炎が勢いよく燃え上がります。


要点:

人や組織が成果を出すには、心理的安全性やリソースなどの「適切な環境」が必要です。必要な支援があれば、驚くような成長を見せることがあります。


実例:

私はかつて、心理的安全性の低い環境で働く人々を見たことがあります。そのチームでは、新しいアイデアが出てもすぐに批判され、炎が育つ前に消えてしまうのです。アイデアが安心して試せる「酸素豊かな環境」を整えることが、創造的なチーム作りの基本です。




6. 炉内が十分温まれば、何でも燃える


一度炉内が高温になると、燃えにくい広葉樹でも簡単に着火します。火が強くなると、多少湿った薪でさえ燃え始めるのです。


要点:

活気ある組織や、やる気に満ちたチームでは、難しい課題でもスムーズに解決できます。この状態を作り出すのがリーダーの仕事です。


実例:

会社全体が活気に満ちた時、困難な案件でも自然と解決策が生まれるのを見たことがあります。成功体験が積み重なり、組織が「燃えている」状態になると、どんな挑戦も乗り越えられるものです。




7. 最後まで燃え続けるのは広葉樹


針葉樹は最初に炎を大きくする役割を果たしますが、最終的に長時間炉を温め続けるのは広葉樹です。


要点:

短期的な成果だけを求めるのではなく、長期的に価値を生むプロジェクトや人材を見極めることが重要です。


実例 :

一時的に注目されるプロジェクトが次々と生まれても、長期的に組織の成長を支えるのは基盤となる持続的な戦略です。例えば、新商品を次々と出して利益を上げる企業よりも、地道に信頼を築き続ける企業が長生きするのと同じです。



 


まとめ:火起こしは人材育成の縮図


わたしが火起こしを通じて学んだことは、準備、計画、段階的なプロセスの重要性です。


火起こしは、準備や計画、適切な手順がすべて揃った時に初めて成功します。

このプロセスは、人や組織を育てる際の基本と驚くほど共通しています。


大切なのは、焦らず小さな炎を育て、適切なタイミングで大きな薪を投入し、環境を整えること。


人や組織も、焦らずに環境を整え、適切な順序で育てることで、初めて持続的な成果を出すことができます。


さあ、あなたも自分のチームの「炉」に火を灯し、成長の炎を育ててみませんか?



ぜひ感想や経験をコメントで教えてください。また、シェアや応援もお待ちしています!



 


株式会社できるでは、クライアントの人事生産性向上のための研修やコンサルティングを提供しています。



火起こしのプロセスと人材育成には多くの共通点があります。


例えば、燃えやすい針葉樹でも段階を踏まなければ火がつかないように、社員のスキルアップにも適切なステップが必要です。


また、複数の薪が互いに熱を高め合うように、チーム内の協力や相互作用が組織全体の生産性向上につながります。


さらに、適切なタイミングで広葉樹を投入しないと火が消えてしまうように、社員への業務割り当てやプロジェクトの開始時期も慎重に見極める必要があります。


株式会社できるの研修やコンサルティングは、あなたの組織の生産性向上に役立ちます。

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